2008年2月3日日曜日

私の好きな本⑧アーウィン・ショー「夏服を着た女たち」

79年11月に買った本。この頃、常盤新平さんか青山南さんの本で雑誌ニューヨーカーを知り、ニューヨーカーに掲載される短編に興味を持ち出した。ピートハミルはもう少しあとか?
「夏服を着た女たち」は題名自体がしゃれている。アーウィン・ショーの描くニューヨークの街・女・日常的なできごとは都会的で洗練されていた。
“遅くまで寝て、おいしい朝食をとる日曜”
“陽気が良くなると、夏服を着た女たち”
“朝食のあとで注文するクルヴァジェ”
“お金が棄てるほどある若いカップルがニューヨークで日曜日を過ごす計画”
なんて表現、その当時は本当に素敵な生活に感じたものだった。でも、ずっとあこがれだけで、実際にニューヨークを訪れたのはずっと後のこと。
そして、この小説でもよく出てくるのが「素敵」という言葉。常盤新平もあとがきで「素敵な世界に足を踏み入れたような喜び」と表現している。そうだ、まさしく、大きな世界の発見だったのだ。

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