2008年1月20日日曜日

新訳ブーム

村上春樹のいくつかの新訳、カラマーゾフの兄弟、赤と黒・・・・、新訳ブームである。背景はいくつかある。①旧訳は日本語として旧くなった、読みにくい。②古典に親しんだ世代(=団塊)が高齢化して時間ができ、新訳なら読み直してみようという気持ちにさせた。昔の感動の再確認か?初心に帰るということか?活字が大きくなったことも大きい。③古典を乗り越える新刊が少ない。④旧訳があっての新訳なので、新訳はいいものに仕上がっている。⑤軽い文学中心の現代に対して、それでいいのかという反省が若い世代にもある。
若い頃読んだから、もう読まないということでなく、もう一度読み直してみよう。それがもしかしたら自己確認になるのではないかという思い。あるいは読まなかったのだけど、時間もできたし読んでみようという、読まなかったことで今の自分に何か欠落があるのではないかという思いのある上の世代にフィットしたのではないか?
とはいえ、カラマーゾフの兄弟はこの軽い時代に慣れている、身を持ち崩しているというべきか、そんな自分には重い主題であり、なかなか読み進まない。我慢して読むべきなのか?何か拓けるのか?

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