2008年1月7日月曜日

ジュンパ・ラヒリ

須賀さんが私にとってのここ数年の中での最大の発見だとしたら、第2位はこの人だ。2000年に翻訳が出た「停電の夜に」が日本初お目見え。「停電の夜に」は短編集だったので、標題の作品などいくつかはわたしでも英語で読むことができた。英語もわかりやすい。
年末に日本では二作目になる「その名にちなんで」の映画を見た。インド人男性との結婚でアメリカに来たアシマのエトランゼとしての孤独感が印象的だが、これはインド人だからという孤独感・不安というのではなく、より普遍的な現在人の孤独感・不安感を表現しているように思われた。
460ページある小説は何日かかかって読んだ。それに対して映画は2時間強。作品を味わうのに要する時間の差はいたしかたないのだが、「静かに過ごす時間」が重要なテーマであるこの作品には映画というメディアは本質的に難しいのかもしれない。

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