2008年8月23日土曜日

加島祥造「伊那谷の老子」②

”六時半になってもまだ空は薄紅色を交えている。涼しいベランダの椅子に座ってお茶を飲みながら見上げている。空はしだいに紫に、紺色になり、すると十三夜の白い月が輪郭を見せはじめた。”
似た体験を昔、函館山の山頂でした。あの時も少なくとも2,3時間はあの場所にいたと思う。昼間から夕方に、そして夜に向かう空と海の色の変化は見事で見入ってしまった。いか釣り船も見えたように思う。たぶんそのあと、函館港から青森にフェリーに渡り、夜行で上野まで帰ったんだろうけれども、忘れられない時間だ。

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