2009年11月24日火曜日

「海」小川洋子②マイワールドについて

絵描きはどこかの時点で自分のスタイルを持つ。
魅力的でオリジナルはスタイルを持たない絵描きは存在理由を持たない。
小説化も同様だ。
小川洋子もこの本のような初期の作品は若い、幼い印象が否めない。
しかし、「ブラフマン」になると、そのにはもう確固とした小川ワールドが出来上がっている。
作家はどこで自分にとってのワールドを発見するのだろうか?村上春樹のようにはじめからワールドを持っていたと思われる人は素晴らしいが、小川洋子のようにワールドを精進の末、獲得したと思われる人は素敵だ。

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