2008年3月30日日曜日

インプロビゼーション

キースジャレットの音楽で最も惹かれているのは、出来、不出来は当然あるが、彼のインプロビゼーションによる演奏だ。ウィキペディアによれば、インプロビゼーションとはコードによる制約よりも、”演奏時の感覚を優先する”とする考え方で、音楽・演劇・ダンスの歴史においては長い歴史を持つとのこと。
文章でいえば、ブルトンらの自動記述にも近いかもしれない。
シュールレアリスムに少しかぶれていた頃、これらの言葉の魔術性に興味を持った。フロイトの“夢判断”とかも気になっていた頃だ。自分でも寝床に紙と鉛筆を置いて、夢を見たとき書き残していた頃もあった。
音楽におけるインプロビゼーションについていえば、あらかじめ作られたベースはあってもいいが、それが演奏中に、感じるままにどんどん変質していく、そういう化学変化のようなものに憧れていたのだと思う。旅行も決められたスケジュールをこなすのではなくて、行った先々で感じるままに、長逗留したり、スキップしたり、やはり、そういう旅が好きだ。
そういう意味では人生そのものがインプロビゼーションでありたいと思っているのかもしれない。

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