2008年3月29日土曜日

田中美穂「苔とあるく」

NHKの週刊ブックレビューで取り上げられた本。取り上げられたことで1万部を超える売上げになったらしい。地味な番組だけど、改めてNHKの力を感じる。これは苔の本でありながら、田中さんの生活を描いた本である。写真ではまだ若そうだが、古本屋さんの主人でいて、苔の研究をしているという、関西でいえば、”けったいな”ひとである。でも、とても愛らしいひと。こんな風に生活の身近なところで楽しめる人は素晴らしい。写真も自分で撮影されているようなので、そちらを使ったらよかったにと思う。
最近の本は軽く書き流した本も多い。小説もそう、ビジネス書もそう。でも、この本は田中さんの魂とエッセンスが詰まっている。彼女の人生そのものでもある。人柄や生活ぶりなどが見えてくる本だ。

0 件のコメント: