2009年1月27日火曜日

「おかしな時代」津野海太郎

NHKの土曜「週刊ブックレビュー」ではじめてお目にかかった。
津野海太郎、はじめて名前を知ったが、恐るべし!
464Pもある本を、興味の薄い演劇部分は飛ばし読みとはいえ、丸一日で読破。こんなに集中して読んだのは久しぶり。60年代から70年代にかけて、僕たちよりは一世代上の時代の“熱さ”を感じる。僕たちは“三無主義”っていわれてたしね。
少し時代のズレがあるとはいえ、この本には僕の若いときに影響を及ぼした出版社や人、その他の固有名詞がずらっと並ぶ。晶文社、未来社、片岡義男、小林信彦、藤本和子、山口昌男、西江雅之、長田弘、ナットヘンホフ、ブローディガン、植草甚一、早川義夫(「僕は本屋のおやじさん」“就職しないで生きるには”シリーズーこのタイトルに惹かれたもの)、ターケル(「仕事!」)、ガロ、宝島、南国酒家(渋谷の桜丘にあったらしい)、中華第一楼(銀座)・・・・、そうそう、会社に入った頃?は大学時代のドイツ文学から転向(?)して、こんな人のものばかり読んでたように思う。
アングラからサブカルへの入り口か?
こういうところに、青山南とか雑誌「ニューヨーカー」とかは話題に入ってこない。
「プガジャの時代」「ポパイ物語」、そしてこの「おかしな時代」。似た熱気、“先頭集団感”、金欠・・・・。語るべき“時代”だった。現代は30年後に語るべき時代となっているのだろうか?

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