2009年10月5日月曜日

太田治子さん

NHKのETV8で、太宰の”愛人”太田静子と太宰の「斜陽」について、静子の娘である太田治子さんが語る番組を見た。「斜陽」はすっかり青森の太宰の家の話だと思っていたが、下書きは太田静子の家の話だという。太田静子の日記を基にした小説だという。改めて「斜陽」を読んでみようと思う。・・・というか、はじめて読む?
太宰の娘はともに47年生まれの津島佑子と太田治子。ともに、母子家庭だが、津島は白百合に中学から入って大学まで、かたや太田は炊事婦や寮母をして働きづめだった母に育てられ、明治学院大学を卒業。数奇な運命ということか。
番組の中の太田治子さんのためらいがちに、うつむきかげんで伏し目がちに、言葉を選びながら話す表情がとても印象に残った。とりわけ、青森の「斜陽館」にためらいがちに、観光客のように入って行きながら、確かめることがあり、目的の部屋にまっすぐに向かう姿が印象的だった。

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