2008年9月15日月曜日

大学の4年間

翻訳家の岸本佐知子さんが、「芝生の復讐」のあとがきで、”大学の4年間の記憶は惨憺たるもので、4年間あわせても4日ぐらいにしかならない”と書いているが、私の大学の4年間もそこまでひどくはないが、人様に褒めてもらえるようなこととか、自慢できるようなことは一つもない。行き当たりばったりだったり、時間つぶしだったり、計画的と思えることや努力などということは無縁の生活だったように思う。
さて、4年間の記憶ベスト10だ。
1.塩屋で4年間眺め続けた海
2.たくさんの時間を過ごした喫茶店の数々:二五、とんぼ、さりげなく、木馬、レガース、紅茶文庫、ろくでなし、しあんくれーる・・・・
3.北海道への旅行
4.社会学研究室:信州への合宿、研究室でのバイト、社会学の仲間、夜景
5.神戸大丸でのバイト
6.ドイツ文学:ヘッセ、マン、ゲーテ、リルケ・・・
7.ジャズ
8.107ソングブック
9.本屋:コーベブックス、流水書房、旭屋書店、紀伊国屋書店、京都書院・・・
10.コピーライターという職業の発見

大学4年間で何かをやったという自慢できるものは何ひとつないのだが、今の自分を構成するパーツは概ねこの時期に仕入れられていると思う。
日々は概ね本屋と喫茶店と音楽と海を眺めることで構成されていた。要素はとても少なくシンプルな生活だった。忙しくは全くなく、かといって暇をもてあますことはなかった。海を眺めているだけで、何時間も平気で過ごせた。特に夜は船が沖を通過し、飽きることはなかった。
友達は少なかったけど、寂しいということはなかった。同級生と専攻の先輩、アルバイトバイト先の仲間と適度にいたし、それ以上の友人を欲しいと思うこともなかった。

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