2010年11月13日土曜日

Yの悲劇

中学生の時読んだ初めての本格推理小説。はまって、あの頃文庫本で出ていた20冊余りを読破したように記憶している。
新訳が出たので、なんと40年ぶりに読んだ。まず、びっくりしたのは、カズオ・イシグロ風とのいえる各庁のある英国小説を僕は本当に中学生の時読んだのだろうかということ。もちろん味読はできなかったのだろうし、文体の豊かさは何も理解できなかったのだろうけど、中学生の時読んだことは、何か自分にとって得ることがあったと思いたい。
もう一つびっくりしたのは、謎ときに40年前同様感動できたこと。やはり素晴らしいトリックである。
後半で「読者への挑戦」があるのが、素敵だった。今思えばダンディズムだったりするのだが、その頃はそのスタイルの格好良さに魅了されていた。

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